貸金業法の見直しは行われるのか?業界の行く末は?

貸金業法見直しの行方は?

数年前から貸金業法の見直しについて議論がされています。

 

きっかけは、新しく施行された貸金業法によって中小・零細企業が金融機関から融資を受けにくくなった為です。

 

2006年にできた貸金業法は2010年までの5年間、激変緩和措置として段階的に施行されてきました。

 

法律が制定された際、完全施行後「おおむね2年半をめど」に法律を見直すと付記されました。

 

政府(与党である自民党)を軸に見直しの議論が出ているのはこのためです。

 

自民党が考えているのは、一定の条件を満たす貸金業者を「認可貸金業者」と認定。

 

この業者に限り、現在の利息制限法の金利である15〜20%の上限金利を、貸金業法以前の消費者金融業の貸付金利だった「上限金利29.2%」に戻す事が大きな特徴になっています。

 

また、認可業者には貸金業者が最も見直しを求めている、個人の総借入額を年収の3分の1以内にとどめる「総量規制」から例外的に除外します。

 

自民党の改正案によれば、認可業者になるには、

 

  1. 貸金業務取り扱い主任者を支店に一定割合以上配置させている
  2. 研修体制が整備されている
  3. 過去3年間に業務停止命令を受けていない
  4. 過去5年間に認可を取り消されていない
  5. 純資産額が一定以上ある
  6. 返済能力調査やカウンセリングなどの体制が整備されている
  7. 2年ごとに認可を更新する

 

などとなっています!

 

しかし、消費者金融業界は上限金利引き上げに難色を示している

 

貸金業界は法律の見直しに関して基本的には歓迎しています。

 

大手消費者金融の関係者はこう話しています。

 

「元々法律に見直しの時期は明記してあった」

 

「だから見直す事は当然の流れである」

 

2010年から2年半以内に見直すべき法律が2年半以上経過しているので当然の事なんです。

 

しかし、業界では自民党の改正案に対して懐疑的です。

 

どういう事か?というと、

 

「一度は引き下げた貸付金利を引き上げる」という事は現在のキャッシング利用者は到底納得ができないからです!

 

もっと言うと、利息制限法の金利が定着し始めた時にまた過去に戻すような事をすれば、「業界のエゴ」と取られると考える関係者も多いです。

 

業界が考えているのは、

 

  1. 貸付審査時に交わされる多くの提出書類数を少なくし、事務を簡素化する
  2. 個人信用情報機関における情報の3ヶ月更新頻度を緩和する
  3. 総量規制の緩和は財産的基礎ではなく、業者の健全性を基準にする

 

などです。

 

新法が施行されてから、消費者金融は総量規制や金利引き下げによって、事務負担が格段に重くなりました。

 

何と言っても業界の不満はここに集中していると言ってもいいかと思います。

 

また総量規制の撤廃は、主に大手消費者金融に限定される可能性が大なので、地方などで健全に貸金業を営んでいる業者にも認めるべきで、結果的にそれが中小零細企業の救済になるとも言われています。

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